固定資産税はPayPayで支払える?メリットやデメリット、納付方法を解説

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キャッシュレス決済が普及して久しい昨今ですが、固定資産税をキャッシュレスで支払える自治体が増えていることを知っているでしょうか。PayPayを利用すれば、自宅にいながら手軽に納付を済ませられるといったうれしいメリットを享受できます。

この記事では、PayPayを使って固定資産税を支払う場合のメリットや注意点、支払いの手順について詳しく解説します。より便利でお得に固定資産税を支払いたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

※この記事は2023年12月時点の情報に基づき執筆しています。

目次

固定資産税はPayPayで納付できる

近年、PayPayを使って固定資産税を納付できる自治体が増えています。

従来の固定資産税は、金融機関窓口やコンビニでの現金納付や口座振替、ネットバンキング(Pay-easy)などで支払うのが一般的でした。

しかし、昨今のキャッシュレス決済の普及を受けて、自治体でもキャッシュレス決済を導入する動きが生まれ、2020年6月に初めて東京都がPayPayによる決済対応を開始しました。以降、ほかにもキャッシュレス決済に対応する自治体が徐々に増えています。

特に、2023年4月からは全国統一の規格である地方税統一QRコード(eL-QR)が登場したことで、多くの自治体でキャッシュレスでの地方税納付ができるようになりました。自治体によっては住民税や国民健康保険料、介護保険料などもPayPayで支払える場合があります。

2023年11月時点ではキャッシュレス未対応の自治体も一部存在するため、対応済みかどうかは気になる方は「PayPayが使えるお店 / サービス」のページから確認してみましょう。

固定資産税をPayPayで納付するメリット

固定資産税をPayPayで納付すると、次のようなメリットがあります。

  • 自宅にいながら手軽に納付できる
  • 決済手数料がかからない
  • PayPayステップにカウントされる

「納付書を金融機関やコンビニへ支払いに行くのが面倒」「できるだけ金銭的な負担を抑えたい」という方は、PayPayを有効活用してみましょう。

自宅にいながら手軽に納付できる

PayPayの「請求書支払い」を利用することで、固定資産税を支払えます。納付書のバーコードまたはQRコードをアプリで読み取るだけで決済が完了するため、金融機関やコンビニへ足を運ぶ必要がありません。

5分もかからない簡単な操作で手軽に納付を済ませられることから、隙間時間を有効活用できるほか、窓口の営業時間も気にしなくて済みます。

家の近くに支払いができる店舗がない方はもちろん、仕事で忙しくて窓口に行く時間がない方にとっても大きな助けとなるでしょう。

決済手数料がかからない

PayPayでの固定資産税納付には、決済手数料がかかりません。

たとえばクレジットカードを使って固定資産税を納付する場合、自治体ごとに決められた決済手数料が発生します。クレジットカードはポイントが貯められますが、かえって手数料のコストのほうが高くつくケースもあるため、支払い手段の選択には注意が必要です。

金銭的なコストをできるだけ抑えたいのであれば、利便性が高く、かつ決済手数料がかからないPayPayの活用を検討しましょう。

PayPayステップにカウントされる

特定の条件を満たすことでPayPayのポイント還元率がアップする仕組みが、「PayPayステップ」です。

通常、PayPayのQRコード決済では購入金額の0.5%のポイントがもらえますが、「1ヶ月間に30回、合計10万円分の決済」を達成すると還元率が0.5%加算されます。

2023年11月時点では、固定資産税を支払うための請求書支払い自体にはポイントがつきませんが、決済回数と支払い金額はカウント対象です。上手に活用することで、PayPayステップの条件を達成できる可能性が高まるでしょう。

参照サイト:「「PayPay請求書払い」のPayPayステップ特典変更について

固定資産税をPayPayで納付するデメリット

手軽に固定資産税が納付できて便利なPayPay請求書払いですが、いくつかのデメリットもあります。

  • 事前に本人確認の手続きが必要
  • 納付書1枚あたり30万円超えの支払いが不可
  • 領収書が発行できない

固定資産税の納付額や利用のタイミングによってはPayPayで支払えない可能性もあるため、デメリットの側面もあらかじめ確認しておきましょう。

事前に本人確認の手続きが必要

2023年11月時点だと、PayPayで選べる固定資産税の支払い元はPayPayマネーとクレジット(旧あと払い)の2種類のみです。PayPayマネーライトやPayPayポイントを利用した支払いはできません。

PayPayマネーとクレジット(旧あと払い)は、どちらも事前に本人確認の手続きをしないと使えないため、時間に余裕をもって済ませておきましょう。本人確認にはマイナンバーカードや運転免許証などが必要となり、審査には3日程度の時間がかかります。

なおPayPayマネーとは、本人確認後に以下の手段でチャージした残高のことです。

  • 銀行口座
  • セブン銀行ATM/ローソン銀行ATM
  • Yahoo!フリマ/Yahoo!オークションの売上金

固定資産税の支払いに使えるクレジット(旧あと払い)では、PayPayアプリでクレジットカードと同じように使えます。ひと月分の利用額が翌月にまとめて引き落とされます。

クレジット(旧あと払い)で固定資産税を支払う場合は、残高へのチャージはせず、直接クレジット(旧あと払い)から支払う必要があります。 クレジット(旧あと払い)でチャージをするとその残高はPayPayマネーライトとして扱われ、税金の支払いには使えなくなってしまうため注意しましょう。

納付書1枚あたり30万円超の支払いが不可

PayPayで払える固定資産税は、納付書1枚あたり30万円までが上限です。 30万円を超えてしまうと、PayPayでは決済ができません。

また、PayPayに限らず、スマホ決済アプリすべてで納付額上限が30万円となっています。

固定資産税の支払いは、1年分の一括納付または4期に分割して納付のどちらかを選べるため、支払い金額が大きくなりそうなら分割納付を選択のうえでPayPayを利用しましょう。

たとえば、固定資産税の一括納付額が32万円の納付書だとPayPayでは支払えませんが、4期に分割した1枚8万円の納付書であれば、年4回に分けてPayPayでの決済が可能です。

領収書が発行できない

PayPayで固定資産税を納付した場合は、領収書が発行されません。

納税証明書はPayPay払いであっても発行されますが、固定資産税の納付が確認できるまでに数週間程度の期間を要するケースもあるため注意しましょう。個人事業主の方で確定申告のために固定資産税の領収書が必要な場合や、急ぎで納税証明書を受け取りたいときは、PayPay払いではなく金融機関・コンビニ払いがおすすめです。

なおPayPayアプリの取引履歴画面から納税額は確認できるものの、期別での確認はできないため、印刷して領収書の代わりにすることはできません。


固定資産税をPayPayで納付する際の手順

固定資産税をPayPayで納付する際の支払い方法は、以下のとおりです。

  1. 本人確認手続きを完了させる
  2. 必要な金額をPayPayアプリにチャージする(PayPayマネーの場合)
  3. メニューから[スキャン]または[請求書払い]をタップ
  4. 固定資産税の納付書に印刷されているコードをスキャン
  5. 支払い内容を確認して[支払う]ボタンをタップ

PayPayマネーから残高払いをする場合、あらかじめ固定資産税の金額分をチャージしておきましょう。コードがうまく読み取れない場合は、PayPayアプリを最新バージョンに更新するか、角度や明るさを変えて再度読み取ると成功することがあります。

固定資産税をPayPayで納付する際の注意点

固定資産税をPayPayで納付する際は、以下の4点を念頭に置いておきましょう。

  • 直接ポイントを受け取れない
  • 同じ請求書を読み取らない
  • あらかじめ口座振替を停止しておく
  • PayPayの定期メンテナンス時期を把握する

思わぬミスから余計な手間やコストがかかってしまうことがあるため、口座振替からPayPay払いへの移行時や請求書の扱いには注意が必要です。

直接ポイントを受け取れない

固定資産税を支払うためのPayPay請求書払いにおいて、その支払い自体に直接ポイントはつきません。

ショッピングなどの一般的なPayPay払いであれば、基本のポイント還元率0.5%が適用されますが、固定資産税などの請求書払いはポイント還元の対象外です。ただし、上述したとおり、決済回数と支払額に関してはPayPayステップの条件にカウントされます。

また、クレジット(旧あと払い)のポイント還元を受けられない点にも、注意が必要です。通常のクレジット(旧あと払い)は購入代金の1.0%(基本還元率0.5%+クレジット利用のボーナス0.5%)のポイントを受け取れますが、固定資産税の納付にはポイントがつきません。

固定資産税の納付で少しでもポイントを多く受け取りたいという場合は、PayPayではない別の決済サービスを利用したやり方のほうが、お得になる可能性もあります。

同じ請求書を読み取らないこと

PayPayで固定資産税を支払うときは、同じ請求書で二重払いしてしまわないよう気をつけましょう。

QRコード決済では、支払いを済ませた納付書がそのまま手元に残ることになります。このため支払い済みであることを忘れて、後日もう一度同じ納付書を読み込んでしまうというミスも起きかねません。

二重支払いが発生しても、PayPayアプリ上でのキャンセルや返金は不可能です。後日、自治体から返金対応として過誤納金等還付通知書が届きますが、還付口座振込依頼書を送付して振り込まれるのを待たなければいけないため、手間や時間がかかります。

固定資産税を払ったかどうかわからなくなってしまった場合は、PayPayアプリから支払履歴をチェックしましょう。もしくは自治体に納付済みか直接確認をとるのが確実です。

あらかじめ口座振替を停止しておく

これまで口座振替で固定資産税を納付していた方は、PayPay決済に移行する前に口座振替の停止手続きを行ってください。

口座振替は自動では停止されません。停止手続きを忘れるとお金が引き落とされ続け、PayPay決済との二重払いが発生してしまいます。

口座振替の停止方法は自治体によって異なるため、お住まいの自治体のホームページで情報を確認しましょう。東京都の場合、東京都主税局徴収部納税推進課、または所管の都税事務所徴収課に電話で連絡することで停止手続きができます。

PayPayの定期メンテナンス時期を把握する

PayPayは、定期的にシステムメンテナンスを行っています。メンテナンス期間中は、アプリによる決済ができません。

固定資産税の納期期限が迫っているのにPayPayで決済ができないといった事態を避けるためにも、定期メンテナンスの日時はあらかじめ確認しておきましょう。詳細はPayPayホームページの「PayPayからのお知らせ」から確認できます。

まとめ:固定資産税はPayPayで納付できる

PayPayで固定資産税を支払うメリットや、どうやって支払うのかを解説しました。

固定資産税の支払いにPayPayを活用すれば、自宅にいながら簡単に納付を済ませることができます。窓口にわざわざ足を運ぶ必要がなく、いつでも手軽に利用できるため、忙しくてなかなか時間を作れない方にとってメリットが大きい納付手段といえるでしょう。

近年はさまざまな自治体でキャッシュレス決済の導入が進んでおり、PayPayでの固定資産税納付に対応するところも増えています。PayPayでの支払い方法を正しく理解し、より便利でお得に固定資産税の支払いをしてみてはいかがでしょうか。

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