【2024年最新】子育てエコホーム支援事業とは?補助額や申請要件を解説

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子育てエコホーム支援事業とは、子育てや環境のことを考えた注文住宅の新築・リフォームにあたって、条件を満たすと補助金を受け取れる事業です。2024年度の申請受付はすでにスタートしており、予算上限に達した時点、もしくは予算上限に達していない場合でも、遅くとも2024年12月31日までで締め切りとなります。

子育てエコホーム支援事業の活用を考えている方は、対象者や対象工事・建物を把握したうえで、早めに申請手続きを進めましょう。

本記事では、子育てエコホーム支援事業の詳細や2024年度の補助額、申請要件を解説します。申請時の注意点にも触れているため、参考にしてみてください。

目次

子育てエコホーム支援事業とは


子育てエコホーム支援事業は、住宅の省エネ化推進を目的に、国土交通省や経済産業省などが実施する「住宅省エネキャンペーン」の事業の一つです。

住宅省エネキャンペーンは、2050年のカーボンニュートラルを実現するため、家庭部門の省エネを強く推進する狙いで創設されました。

同キャンペーンは、以下の4つの支援事業で構成されています。

  • 子育てエコホーム支援事業
  • 先進的窓リノベ事業
  • 給湯省エネ事業
  • 賃貸集合給湯省エネ事業

子育てエコホーム支援事業は、主に物価高騰の影響が大きい子育て世帯や若者夫婦世帯を対象に、省エネ性能が高い新築住宅の購入・既存住宅のリフォーム工事を支援する制度です。条件を満たす場合、工事費用の一部が補助金として受け取れます。

住宅省エネ2024キャンペーンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

住宅省エネ2024キャンペーンとは?4事業の特徴や利用時の注意点を解説

【AVANTIAコメント】

子育てエコホーム支援事業は、ZEH補助金より住宅要件のハードルが低く、補助金額も大きいため、ZEH水準住宅や長期優良住宅に該当する新築住宅の購入を検討している若年層夫婦世帯には特に注目してほしい補助金です。

【2024年版】子育てエコホーム支援事業の詳細情報

子育てエコホーム支援事業は、注文住宅の新築、あるいは新築の分譲住宅の購入、リフォームなど、対象工事・建物によって申請の条件が異なります。

ここからは、2024年版の子育てエコホーム支援事業の詳細をチェックしてみましょう。

  1. 対象者
  2. 対象となる建物や工事
  3. 補助額
  4. 対象期間
  5. 補助金の還元方法
  6. 申請者(登録事業者)

順に詳しく解説します。

1. 対象者

子育てエコホーム支援事業の対象者は、下表のとおりです。

申請内容対象者
注文住宅の新築建築主
新築分譲住宅の購入購入者
リフォーム工事発注者

注文住宅の新築と新築分譲住宅の購入は、子育て世帯もしくは若者夫婦世帯のみが対象となる点に注意しましょう。

なお、同事業において、子育て世帯と若者夫婦世帯とは次のような世帯のことを指します。

子育て世帯・申請時点で子どもの年齢が18歳未満(2005年4月2日以降に出生)の世帯
若者夫婦世帯・申請時点において夫婦である世帯
・2023年4月1日時点で夫か妻のいずれかが39歳以下である世帯
(2024年3月31日までに着工する場合、2022年4月1日時点でいずれかが39歳以下である世帯)

リフォームに関しては家族構成や年齢の条件がなく、対象となる工事を行う方であれば誰でも申請が可能です。

2. 対象となる建物や工事

子育てエコホーム支援事業の対象となる建物や工事、要件を申請内容別にまとめると、以下のようになります。

申請内容対象となる建物や工事、その要件
注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入【対象となる建物】
・ 長期優良住宅もしくはZEH水準住宅
 
【要件】
・ 所有者が自ら居住すること
・住宅の床面積が50平米以上240平米以下であること
・土砂災害特別警戒区域または災害危険区域などに立地していないこと
・都市再生特別措置法第88条第3項の規定による勧告に従わなかった旨が公表されていないこと
・交付申請時に一定以上の工事の出来高を確認できること
リフォーム【対象となる工事(いずれか必須)】
・ 開口部の断熱改修工事
・外壁・屋根・天井・床の断熱改修工事
・ エコ住宅設備の設置工事
 
【上記と同時に行うと補助される工事】
・子育て対応改修工事
・防災性向上改修工事
・バリアフリー改修工事
・空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置工事
・リフォーム瑕疵保険などへの加入
 
【要件】
・エコホーム支援事業者と工事請負契約を結びリフォーム工事をすること
・リフォームする住宅の所有者であること

注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入の場合は床面積の要件をクリアする必要があります。床面積の算定は、壁とその他区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積によります。水平投影面積は、建築基準法に基づいた算定方法であり、建物を上から垂直に見たときの面積のことです。

住宅内に階段がある場合、階段下のトイレや収納などの面積も含みます。

ただし、以下は床面積に含まれません。

  • 吹き抜け
  • バルコニー
  • メーターボックス
  • ガレージ
  • ポーチ
  • 屋外のデッドスペース
  • 備蓄倉庫

リフォームの場合、対象工事に関する証明書などが必要になるため、忘れないようにしましょう。

また、申請したい工事の補助額が合計5万円未満の場合、補助対象とはならない点も理解しておく必要があります。

ZEH水準住宅について詳しく知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。

ZEH(ゼッチ)とは?メリットやデメリット、購入時のポイントを解説

【AVANTIAコメント】

リフォームの場合、補助金額が5万円未満だと補助対象にりませんが、他の住宅省エネキャンペーンにて交付決定を受けている場合は合計金額が2万円以上であれば補助対象になります。

3. 補助額

注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入で、子育てエコホーム支援事業を利用する場合、対象の建物が長期優良住宅かZEH水準住宅かによって補助金額が異なります。

【注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入】

住宅の立地長期優良住宅ZEH水準住宅
市街化調整区域かつ土砂災害警戒区域(または浸水想定区域)にある場合50万円/戸40万円/戸
上記以外100万円/戸80万円/戸

リフォームの場合、子育て世帯・若者夫婦世帯とその他の世帯で、補助金額が以下のように異なります。

【リフォーム工事】

申請内容子育て世帯・若者夫婦世帯その他の世帯
既存住宅購入を伴うリフォーム上限60万円/戸上限20万円/戸
長期優良リフォーム上限45万円/戸上限30万円/戸
上記以外上限30万円/戸上限20万円/戸

同じ住宅でリフォーム工事を複数回行う場合、補助上限額の範囲内で都度申請できます。ただし、申請ごとに要件をすべて満たさなければなりません。

4. 対象期間

2024年度の子育てエコホーム支援事業では、補助対象の建物・工事によって着手期間や完了報告期限が決められています。

契約時期制限なし
対象工事の着手期間2023年11月2日以降
交付申請期間2024年4月2日〜12月31日
※予算上限に達し次第終了
※交付申請の予約は2024年11月30日をもって終了

(予約有効期限を超過した場合、交付申請の予約提出不可)
詳しくは公式HPの新着情報から
【告知】2024年11月30日をもって交付申請の予約の受付を終了します。|子育てエコホーム支援事業【公式】
完了報告期限戸建住宅:2025年7月31日まで
10階以下の共同住宅:2026年4月30日まで
11階以上の共同住宅:2027年2月28日まで

交付申請の受付はすでに始まっており、予算の上限に達し次第締め切られるため、早めに申請しておきましょう。

5. 補助金の還元方法

補助金は、対象者に直接支払われるのではなく、登録事業者を介して還元されます。あらかじめ補助金の還元方法について登録事業者と合意を結び、以下のいずれかの方法で補助金が交付されます。

  1. 補助事業にかかる契約代金(最終支払いに限る)に充当する方法
  2. 現金で受け取る方法

ただし、原則は1の方法で還元されます。

6. 申請者(登録事業者)

子育てエコホーム支援事業の申請者は、申請内容によって以下のようになります。

申請内容契約方法登録事業者
注文住宅の新築工事請負契約建築事業者(工事請負業者)
新築分譲住宅の購入不動産売買契約販売事業者(販売代理を含む)
リフォーム工事請負契約施工業者

子育てエコホーム支援事業の申請手続きを行うのは、補助金を受け取る世帯の方本人ではなく、登録事業者です。

【AVANTIAコメント】

登録事業者とは、工事を請け負う建築事業者や不動産の販売事業者などが該当し、事前に事務局から事業者登録を受けている必要があります。

子育てエコホーム支援事業の申請時に注意すべきポイント


子育てエコホーム支援事業は、住宅の取得費用やリフォーム費用を抑えたい方にとって魅力的な補助金制度です。

ただし、申請にあたってはいくつかの注意したいポイントもあります。

  • 補助対象が重複するほかの補助金とは併用できない
  • 予算上限に達した時点で申請が締め切られる
  • 登録事業者から手数料を請求される可能性がある

順に詳しく見ていきましょう。

補助対象が重複するほかの補助金とは併用できない

子育てエコホーム支援事業は、補助対象が重複する別の補助金とは併用できません。

ただし、国費が使われていない地方自治体の補助金制度は併用が可能です。

住宅省エネキャンペーンを構成する4つの事業においても、補助対象が重複していなければ併用できます。

例えば、請負工事契約・補助対象ともに異なるリフォーム工事を複数行った場合、子育てエコホーム支援事業と給湯省エネ事業などを併用できる可能性があるでしょう。

予算上限に達した時点で申請が締め切られる

子育てエコホーム支援事業における交付申請期限は、最長で2024年12月31日までですが、期限前であっても予算上限に達した時点で受付は締め切られます。

住宅省エネ2024キャンペーンの公式ホームページから、予算に対する最新の申請額割合が確認可能です。

予算の執行状況に応じて、申請の締め切りが公表されます。
2024年の交付申請については、予約受付を11月30日に終了するという告知がされました。

申請予定の方は、早めに手続きを済ませるようにしましょう。

登録事業者から手数料を請求される可能性がある

子育てエコホーム支援事業の交付申請手続きは、登録事業者(建築事業者や不動産の販売事業者など)によって行われるのが原則です。

その際、登録事業者によっては、手続き費用の一部を手数料として対象者に請求する場合もあります 

【AVANTIAコメント】

子育てエコホーム支援事業の申請手続きには手数料がかかる場合があります。手数料の請求は禁止されておらず、上限金額のルールもありません。登録事業者ごとで金額も異なるため、契約を結ぶ前に、手数料の有無を忘れず確認しておきましょう。

まとめ:子育てエコホーム支援事業を活用して住宅購入費や修繕費の負担を抑えよう

子育てエコホーム支援事業は、主に新築住宅の購入やリフォーム工事を行う子育て世帯・若者夫婦を支援するための事業です。要件を満たすと、注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入では最大100万円、リフォーム工事では最大60万円の補助金を受け取れます。

ただし、予算には限りがあり、上限に達した時点で申請の受付が終了するため、なるべく早めに手続きを進めるようにしましょう。

子育てエコホーム支援事業を有効に活用して、住宅取得費やリフォーム費用の負担を抑えつつ、環境に優しく心地よい住まいを実現しましょう。

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