【アイデア多数】パントリーの間取り実例!設計時のポイントも解説

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間取りを考えるうえで重要なポイントの一つが「収納力」です。特に、キッチン周りは調理家電や食品など収納物が多く、パントリーを設置したいと考えている方も多いでしょう。

パントリーには主に3つのタイプがあり、それぞれの特徴を理解することで、自身に合うものを選びやすくなります。

本記事では、パントリーの間取りタイプや実例を紹介します。設計時のポイントなども解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

育児や家事がしやすく、生活がより便利になるような「ママ向けの間取り」について知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。

ママに人気の間取りアイデア10選|シチュエーション別のアイデア集

目次

パントリーの間取りタイプ

パントリーの間取りタイプには、大きく以下の3種類があります。

  1. ウォークインタイプ
  2. ウォークスルータイプ
  3. 壁付けタイプ

ここでは、それぞれの間取りタイプについて、特徴やメリット・デメリットを紹介します。

1. ウォークインタイプ

ウォークインタイプとは、納戸(なんど)のようにパントリーが一つの部屋になっている間取りタイプです。

「ウォークイン」には、「人が立ったまま入れる大きさ」という意味があり、広いスペースを確保できる点がメリットです。

冷蔵庫などの大型家電でも簡単に設置できるケースが多く、アイスクリームメーカーやカセットコンロなど、使用頻度が時期によって異なる季節家電の収納スペースとしても活用しやすいでしょう。 収納スペースとしてだけではなく、家事室 としての役割などを持たせることもできます。

ただし、スペースが広いことで、キッチンから距離ができてしまうことや、工事費用が高額になりやすいというデメリットがあります。

効率良く家事を したい方や、キッチンの収納力を高めたい方にはおすすめです。

2.ウォークスルータイプ

ウォークスルータイプは、パントリーの出入り口が2つあり、通り抜けができるタイプの間取りです。

「ウォークスルー」は「通り抜けられる」という意味で、キッチンから洗面所、玄関からキッチンなど、歩いて通り抜けられる点が特徴です。出入り口が2つ以上あるため通気が確保しやすく、動線を考慮した間取りを構築できます。

一方で、ウォークスルーはウォークインタイプよりも壁面が減り、収納力が低くなることがデメリットです。1畳程度の広さがあっても、想定より収納できない可能性があるため、ある程度まとまった面積の確保が必要となり、余裕を持ってスペースを設計することが求められます。

3. 壁付けタイプ

壁付けタイプとは、パントリーの機能をキッチン裏の壁などに備え付けるタイプです。3つのタイプのなかでもっとも手軽に設置ができ、費用を抑えられます。

キッチンで料理していても、すぐに手が届く位置にパントリーがあるため、作業効率の向上につながります。

ただし、壁面スペースが限られているため、他2つと比べてパントリー用に確保するスペースは小さく済む分、収納力は低めです。

扉を引き戸にすると収納スペースが狭くなり、開き戸にすると家事や生活動線が悪くなる可能性がある点にも注意が必要です 。扉のないオープンスタイルにすることも検討しましょう。

生活スタイルや動線をイメージしたうえで、収納方法などを決める必要があります。

家事がしやすいおすすめのパントリーの間取り

ここでは、家事がしやすいおすすめのパントリーの間取りを5つ紹介します。

  • キッチンの横や背面などの動線上に設置
  • キッチンと洗面所の間にパントリー兼洗濯機置き場を配置
  • 玄関からキッチンに通り抜けられるパントリーを設置
  • パントリー内に作業スペースを設置
  • デッドスペースを活用

それぞれの特徴を理解し、自分に合うパントリーの間取りを検討する際にお役立てください。

キッチンの横や背面などの動線上に設置

全タイプのパントリー共通で、キッチンの横や背面など、料理する際の動線上にパントリーを設置することで、料理しながらすぐに調味料や食材などを出し入れできます。

スペースに余裕がある場合は、電子レンジや冷蔵庫なども設置できるため、家事の効率性を重視した間取りといえます。

パントリー部分が目立たず、キッチン全体がすっきりとした印象になるため、リビングから見たときに美しく映ることもおすすめポイントです。

キッチンと洗面所の間にパントリー兼洗濯機置き場を配置

キッチンと洗面所がすぐ近くにある場合、ウォークスルータイプのパントリーを、キッチンと洗面所の間に設置するのも一つの方法です。

料理や洗濯の家事動線を短くでき、特に朝の忙しい時間帯の家事効率を高められます。パントリーに充分な広さがあれば、洗濯機置き場としても活用できます。

家事動線を短くして、家族と過ごす時間を長く確保したい人にはおすすめの間取りです。

玄関からキッチンに通り抜けられるパントリーを設置

玄関からキッチンに通り抜けられるように、ウォークスルータイプのパントリーを設置する間取りもおすすめです。

買い物から帰宅した際は、荷物をキッチンまで運ぶのに手間がかかりますが、通り抜けタイプの間取りであれば、玄関からキッチンまでの動線が確保できるため、ストレスなく荷物を運べます。

シューズインクローゼットがある、もしくは新築で作る予定がある場合は、そこからパントリーへつなげて、玄関からキッチンまでスムーズに通り抜けられる動線も検討してみてはいかがでしょうか。

パントリー内に作業スペースを設置

広めのウォークインタイプのパントリーであれば、パントリー内に作業スペースを設置することも可能です。

パントリー内のカウンターで家事ができ、子育ての合間に趣味の時間を過ごす場としても活用できます。また、デスクを設置して子どもの勉強スペースを確保するのもおすすめの方法です。

作業スペースがあることでさまざまな使い方ができ、秘密基地のような特別な空間を作れるのもポイントです。

デッドスペースを活用

普段使わないデッドスペースをパントリーにすることで、スペースを有効活用でき、家事効率の向上につながります。壁付けタイプのパントリーであれば、デッドスペースを活用しやすいでしょう。

たとえば、階段下のデッドスペースをパントリーとして配置する方法があります。階段下のスペースは通気性が低いケースがありますが、以下のような工夫で解消できます。

  • 防湿性の高い壁紙を使用する
  • 扉にすき間(通気口)を作る
  • 物を詰め込みすぎない

デッドスペースを活用することで、収納のためにリビングや子ども部屋を狭くせずに済むのがメリットです。新築でこれから家を建てる場合は、間取り図面などでデッドスペースがないかを確認し、収納スペースへと変えることができないか、相談してみましょう。

家事が楽になる間取りや動線について知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。

“家事楽”間取りのアイデア7選!|動線設計のコツも解説


パントリーの間取りを考える際のポイント

パントリーの間取りを考える際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • パントリーの種別に応じて余裕のあるスペースを確保する
  • 適度な奥行きを意識して寸法を決める
  • 扉を設置するケースも視野に入れておく
  • コードが邪魔にならない箇所にコンセントを配置する

それぞれ詳しく解説します。

パントリーの種別に応じて余裕のあるスペースを確保する

パントリーにはさまざまな物を収納するため、実際に使うと思ったよりもスペースが足りなくなるケースもあります。そのため、最初の想定よりも少し余裕を持ってスペースを確保しておくことがおすすめです。

パントリーの広さの目安は、タイプによって以下のように異なります。

  • ウォークインタイプ:1〜2畳
  • ウォークスルータイプ:2〜3畳
  • 壁付けタイプ:0.3〜1畳

充分なスペースを確保できない場合は、高さ(空間)を有効活用することで収納力を補えます。

適度な奥行きを意識して寸法を決める

使いやすいパントリーを設計するには、収納棚の寸法において奥行きを意識しましょう。奥行きが深すぎると奥まで手が届かず、食材が放置される原因になります。食材が腐ると、金銭面や衛生面で悪影響を及ぼす可能性があります。

収納棚の奥行きは30〜40cm程度が最適です。この奥行きであれば、パスタやワインボトルなどのストックも横に並べて置けます。

また、収納棚の奥行きを2つのタイプに分けるのもおすすめです。収納物に応じて棚板を変えられるため、収納力を高められます。

収納棚の奥行きにあわせて、自身の手が届く棚の高さも検討しておくと良いでしょう。

扉を設置するケースも視野に入れておく

さまざまな物を収納するパントリーは、場合によってはまとまりがなく、生活感が強く出てしまう可能性があります。

リビングからパントリーが見える場合、来客の際にすっきりとした印象になるように、パントリーの計画段階から、扉の後付けを視野に入れた設計にするのがおすすめです。

また、折れ戸(おれど)を設置する場合、扉を開けたときに他の収納スペースが使いにくくなる恐れもあります。扉を設置することで内部が暗く、湿気がたまりやすいことがあるため、照明や換気扇などの設置も事前に考えておきましょう。

コードが邪魔にならない箇所にコンセントを配置する

パントリー内のコンセントの位置が低いと、コードが足に引っかかって歩きにくいことや、けがをするリスクが考えられます。

パントリーには冷蔵庫や炊飯器などの調理家電を設置するケースも多く、最低限のコードの長さで使えるように近くにコンセントを配置する形式が一般的です。

コンセントを設置する際は、調理家電の使用をイメージして、コードがスッキリまとまるようにしましょう。

冷蔵庫であれば高い位置に、炊飯器や電子レンジであればその後ろ壁に、パントリー内で調理家電を使う場合はカウンター上に設置するなど、具体的に検討すると良いでしょう。

パントリーの間取り実例

パントリーを活用した間取り事例を3つご紹介します。収納したいものや家事動線など、実際の生活をイメージしながら、間取り決めの参考にしてみてください。

生活感を隠せるパントリーを取り入れた間取り

生活感を隠したい人は、冷蔵庫や調理家電を収納できるパントリーを検討しましょう。あらかじめ、冷蔵庫や棚が収まる程度の奥行きや容量を確保し、リビングから見えにくい位置に配置したり、扉を付けることで、スッキリとした空間を保つことができます。

収納力のあるパントリーなら、急な来客があってもすぐに片付けられて便利です。

  • こんな人におすすめ:冷蔵庫などをパントリーへ仕舞い、生活感を隠したい人
  • 間取り:2階建て3LDK
  • パントリータイプ:ウォークスルータイプ

こちらの間取りのパントリーは、角にあるため通常のウォークスルータイプよりも容量が大きくなっています。パントリー内に冷蔵庫や調理家電を収納し、リビングからの視線をさえぎることで、生活感を隠すことが可能です。

また、ダイニングまで横並びになっているだけでなく、キッチンからパントリーを通じた回遊動線になっているため、家事もスムーズです。

短い動線で必要なものに手が届くキッチンパントリーを取り入れた間取り

キッチンにいながら、ストックを出し入れしたい人は、壁付けタイプのパントリーを検討しましょう。調理中でも、すぐに手が届く位置にパントリーがあるため、作業効率の向上にぴったりです。特に子育て世代の方は、対面キッチンにすることで、調理中でもキッチンから移動することなく、子供の様子が見ることができます。

  • こんな人におすすめ:短い動線で必要なものに手が届くようなキッチンにしたい人
  • 間取り:2階建て3LDK
  • パントリータイプ:壁付けタイプ

こちら間取りのパントリーは、対面キッチンの背面にあるため、キッチンにいながらすぐにストックを手に取ることができ、リビングも見渡すことが出来るため、子育て世代に嬉しい設計です。

また、通常の壁付けタイプより、奥行きがあり容量が大きいことで、冷蔵庫や棚もしまえるため使い方に幅を持てます。すりガラスの引き戸もあるため、リビングからパントリー内が見えず、生活感を隠すこともできます。

買い物の荷物をすぐにしまえるパントリーを取り入れた間取り

買い物の荷物をすぐにしまいたい人は、玄関からパントリーにアクセス可能な動線を検討しましょう。整理整頓がスムーズになるだけでなく、重い荷物を運ぶ距離が短縮でき、帰宅後すぐに食事の準備に取り掛かる際も、ストックの出し入れをしてからキッチンに移動できるため便利です。

さらに、作業効率をアップするには、パントリーからキッチンまでの距離も短くすることも重要です。

  • こんな人におすすめ:買い物の荷物をすぐしまえるようにしたい人
  • 間取り:2階建て3LDK
  • パントリータイプ:ウォークスルータイプ

こちらの間取りは、玄関から2wayでパントリーとLDKまでアクセス可能な回遊動線となっています。

玄関→シューズクローク→パントリー→キッチンとアクセスできるため、かばんや上着などを置いた後、すぐに買い物したものをしまうことが出来ます。

対面キッチンで調理中もリビングを見渡せるため、子育て世代にも嬉しい設計です。

まとめ:間取りの事例をもとに理想的な位置にパントリーを設置しよう

この記事では、パントリーの間取りタイプや考える際のポイント、実例を紹介しました。

パントリーにはさまざまな物を収納できるため、適切な間取りを意識することで家事効率を高められます。生活・家事動線を考慮した場所にパントリーを設置すると、さらに使い勝手が良くなるでしょう。

パントリーを考える際は、パントリーの使い方を具体的にイメージして、収納棚の奥行きやコンセントの位置、スペースを決めることがポイントです。

本記事で紹介した間取り事例などを参考にして、理想的な位置にパントリーを設置しましょう。

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