建売住宅を購入する際の注意点6選|購入前のチェックポイントも紹介

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住宅は人生のなかでも大きな買い物の一つです。建売住宅の購入で後悔しないためには、事前にチェックすべきポイントを押さえておくことが重要です。

この記事では、建売住宅を買う時の注意点6選をご紹介します。
建売住宅を内見する際のポイントを知りたい方や、そもそも建売住宅と注文住宅のどちらがいいかを迷われている方は、次の記事もあわせてご覧ください。

建売住宅で後悔しがちな6つのパターン|失敗を避ける対策も紹介
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目次

建売住宅を購入する際の注意点6選

ここでは、建売住宅を購入する際の注意点6選をご紹介します。

  1. 追加費用が発生する可能性がある
  2. 周辺環境は曜日や時間帯によって変化する
  3. 設計図書や地盤調査報告書を買主に引き継がないケースがある
  4. 住宅性能評価書の有無を確認する
  5. 点検口がない住宅も存在する
  6. アフターサービスや保証内容は販売元によって大きく異なる

建売住宅を購入して後悔しないために、それぞれの内容を押さえておきましょう。

1. 追加費用が発生する可能性がある

建売住宅を購入する際は、確認不足により思わぬ費用が発生する可能性がある点には注意しましょう。たとえば、標準装備や売買代金に含まれていると思っていたものが、実はオプションや別途工事扱いになっており、高額な追加費用が発生してしまう、という事態も考えられます。

実際に建売住宅では、以下のような工事がオプションとして扱われるケースも珍しくありません。

  • 網戸:賃貸住宅では当たり前に設置されていますが、建売住宅ではオプションとなるケースが多いです。
  • カーテンレール:引っ越し時にカーテンを取り付けることは意識しても、カーテンレールまで意識する方は少ないかもしれません。しかし、カーテンレールも別途購入・設置が必要になることも。
  • 照明器具:リビングや寝室など、主要な部屋の照明器具が備え付けられていない場合があります。

こうした認識のズレを防ぐため、売買代金に含まれている工事内容を事前にチェックすることが重要です。

なお、追加費用に関しては、注文住宅でも同じことが起こりえるため、オプションも含めて総合的に判断するようにしましょう。

2. 周辺環境は曜日や時間帯によって変化する

建売住宅に限らず、注文住宅を土地から購入する際は、必ず現地を訪れて周辺環境を確認しましょう。その際に、注意したいのが、周辺環境は時間帯や曜日によって大きく変化するということです。たとえば、平日の昼間は静かな住宅街でも、通勤・通学の時間帯や休日は、車や人の往来が激しくなるかもしれません。

購入後に「こんなはずじゃなかった…」と公開しないためにも、以下のポイントを参考に、時間帯や曜日を変えて、複数回現地を訪れることをおすすめします。

  • 時間帯:朝、昼、夕方、夜と時間帯を変えて、日当たりや騒音の変化をチェックしましょう。
  • 曜日:平日と休日で、周辺の交通量や人通りがどのように変わるか確認しましょう。
  • 近隣住民:可能であれば、近隣に住んでいる方に、街の様子や生活環境について話しを聞いてみるのも良いでしょう。

このように、実際にその街に住むことをイメージしながら、周辺環境を多角的に確認することで、より安心して家選びを進めることができます。

3. 設計図書や地盤調査報告書を買主に引き継がないケースがある

建売住宅を購入する際、引き継がれる資料の種類や有無は、不動産会社や売主によって異なる場合があります。

たとえば、平面図や立面図をまとめた「設計図書」や、建物の検査で重要な「地盤調査報告書」などは、買主が保管しておくことが推奨されます。特に、地盤改良工事を行っている場合は、その施工報告書も保管しておくと、将来的なメンテナンスやリフォームの際に役立つでしょう。

しかし、建売住宅の場合、地盤調査報告書は買主に引き渡されないケースもあります。これは、建売住宅では売主が地盤調査を行い、その結果に基づいて地盤保証の提供などをしているためです。ただし、地盤調査の結果そのものは買主からの要望があれば開示される場合もあるため、事前に売主に確認しておくと安心です。

4. 住宅性能評価書の有無を確認する

不動産会社に引き継がれる資料を確認する際は、「住宅性能評価書」の有無も聞いておきましょう。住宅性能評価書とは、国が定める基準に基づいて住宅の性能を評価するもので、耐震性や耐久性、省エネ性など、さまざまな項目について第三者機関による客観的な評価が得られます。

住宅性能評価書には、以下の10項目についての評価基準が設けられています。

  1. 地震などに対する強さ(構造の安定)
  2. 火災に対する安全性(火災時の安全)
  3. 柱や土台などの耐久性(劣化の軽減)
  4. 配管の清掃や補修のしやすさ・更新対策(維持管理・更新への配慮)
  5. 省エネルギー対策(温熱環境・エネルギー消費量)
  6. シックハウス対策・換気(空気環境)
  7. 窓の面積(光・視環境)
  8. 遮音対策(音環境)
  9. 高齢者や障害者への配慮(高齢者等への配慮)
  10. 防犯対策

同じ建売住宅でも、住宅性能評価書の有無によって資産価値が大きく変わることがあります。

住宅性能評価書があれば、以下のようなメリットがあります。

  • 住宅ローンの金利優遇:金融機関によって住宅性能評価書を取得している住宅に対して金利を優遇する制度があります。
  • 地震保険料の割引:地震保険料が割引になる場合があります。
  • 資産価値の維持:将来売却する際、住宅性能評価書があれば買い手が安心して購入できるため、資産価値を維持しやすくなります。
  • 安心して生活できる:耐震性や耐久性など、住宅の性能が客観的に評価されているため、安心して生活することが出来ます。

住宅性能評価書を取得するには費用がかかりますが、上記のメリットを考えると、長い目で見れば費用対効果は高いと言えます。性能に対する安心感や住宅への信頼だけでなく、金銭的なメリットも得られるため、取得している住宅を選ぶことは賢明な選択です。

5. 点検口がない住宅も存在する

住宅の点検口は、住宅を長もちさせるためのメンテナンスに欠かせない箇所です。

たとえば、屋根からの雨漏りや床下配管からの水漏れが疑われる場合、天井点検口や床下点検口があれば、原因特定のための調査がスムーズに進みます。

しかし、なかには点検口が設置されてない、あるいは設置されていても、その位置やサイズが適切でなく、点検口として機能しない住宅も存在します。その理由の一つとして「住宅に点検口を設置する義務がないこと」があげられます。ほかにも建物の構造や間取り、あるいはデザイン上の都合などの理由で点検口の設置が難しかったり省略されたりする場合や、設置しても十分に点検ができない場合があります。

住宅のメンテナンスは、家を長持ちさせる上で避けては通れません。特に床下や屋根裏は、点検口がないと確認や補修が困難になる箇所です。建売住宅を購入する際は、点検口の有無だけでなく、設置場所やサイズも確認し、将来的なメンテナンスのしやすさを考慮しましょう。

6. アフターサービスや保証内容は販売元によって大きく異なる

アフターサービスや保証内容は、販売元によって大きく異なるため、事前に確認しておきましょう。

「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により、建売住宅の引き渡し後10年間は保証があります。しかし、これは最低限の保証となり、アフターサービスや追加の保証内容は、販売元によって大きな差があります。

アフターサービスや保証内容に関しては建売住宅・注文住宅に関わらず、それぞれの内容が書面に明記されているかを確認することが重要です。

建売住宅のメリット・デメリットについて詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
建売住宅のメリット・デメリットを徹底比較!向いているのはこんな人

注意点を踏まえた住宅購入時のチェックポイント

ここまで紹介した注意点を踏まえ、住宅購入時には次のポイントを確認しましょう。

  1. オプションも踏まえて売買代金に含まれる内容を事前にチェックする
  2. 曜日や時間帯などの条件を変えて現場の周辺環境を何度も視察する
  3. 売買契約前に引き継がれる資料の種類や有無を確認する
  4. 住宅性能評価書の有無を確認する
  5. 点検口の有無や設置箇所を確認する
  6. アフターサービスや保証内容を確認する

特に、売買代金に含まれる工事内容や資料の確認、約束内容の書面化は、トラブルを防止するために重要な項目です。また、点検口やアフターサービスの確認も、快適に暮らすうえでは欠かせない確認事項といえます。

上記6つのチェックポイントは、売買契約や引き渡しを進める際に早めに確認しましょう。

まとめ:注意点を踏まえて後悔のない建売住宅を選ぼう

本記事では、建売住宅を購入する際の注意点6選と、購入前のチェックポイントについて解説しました。

建売住宅は、すでに完成しているため、間取りや設備などを自分の目で見て確認できるという大きなメリットがあります。しかし、注意点を押さえておかないと、入居後に「こんなはずじゃなかった…」と後悔してしまう可能性も。

まずは、立地や間取り、金額など、ご自身の希望条件を整理し、それに合った建売住宅をじっくりと検討しましょう。そのうえで、今回解説をした注意点も参考にしながら、納得のいく建売住宅選びを進めていきましょう。

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